あ。今思い出しました
日誌の管理薬数えるのと
要観察患者のラストバイタル日誌に記載し忘れた・・・。あはは・・・。

今日の深夜
1年目と3年目と私
オペ患は2名で腰麻だったので比較的落ち着いた深夜で
「今が勤務やりどきだねぇ」なんて言ってたら

1年目のコが巡視で
「滴先輩!ちょっとKさんが変なんです!」
失禁してるし、焦点があってないと。
Kさんは腰椎圧迫骨折の安静治療中の方
既応にDMとAFがある。

低血糖?と後輩がかけつけて来たものの
様子を見てすぐ脳血管疾患だとわかる

左にすでに麻痺が完成されていたし
呂律がまわらず、追視もできない
口角も下垂している

血圧とサチレーションをすぐさま計ると
150/110・87%

内科当直にコール
主治医にコール
状態報告と共にKさんを処置室に移動

レベルはかろうじてクリアなるも
左はまったく動かない
冷や汗もだらだら
血糖は127と低血糖はなし

モニターつけて
ギャッチを30度まで上げ、枕をはずし
気道を確保しつつ
瞳孔反射確認・・・五ミリ・対光なし
指示待ちの間にバルン留置

モニターはもとの頻脈もあるが
140とたぎっている

当直医の指示で
酸素2リットルカヌラ
至急採血
グリセオールDIV
ルートキープ
頭部 CT
家族を呼んで

CTの結果
出血でないことから出た病名は

 やはり脳硬塞

たぶん、AFのせいで心臓から飛んだのではとのこと

48時間まって再度CTを予定された

患者さん自身はなにが起こっているのかわからず
家族が来ても薄目をあけるだけで
声かけしないとなかなか開眼しない
レベルが落ちてきたのかと心配しつつ
無呼吸もありサチレーションを頻回に計測したりしながら
ひとまずバイタル落ち着いてきたのを確認して
経過を見守る

朝が早く来るのを待ちながら

バイタルを取る度に
レベル確認をする私に手を延ばしてくる
その手を握り返すと
「大丈夫だよー。気持ちいいよー。」と
呂律のまわらない口で必死に返す
(レベル確認で名前を呼んで
『気分悪くないですか?』等聞くので、
後の方は聞く前に自ら答えてくれていた)
動かない左に顔をゆがめて
動く右で必死に私の腕を掴む

何か言ってあげたいのに
教科書で覚えた昔の知識を思い出しながら
観察項目をひとつひとつ探って行く私がかける言葉は
とても頼り無いもの
「大丈夫ですよ。もう大丈夫。」と
自分にも言い聞かせるように
ゆっくりと絡む指をはずしていった

とりあえず
出血ではないのだし
脳圧を下げる処置はしてあるし
酸素もいってる

意識低下
舌根沈下に気をつけて
自分が不安がったら患者さんも後輩も不安

大丈夫
落ち着いて
一つ一つこなしていけば
見落とさないように
あわてないように
あせらないように

そうしている間に朝が来て
Kさんの呼吸もHRも落ち着いて来た
あとは日勤さんの仕事だ

一年生にあの時まずどこを見なきゃいけなかったのかとか
なにからやるべきだったのか
今までの流れを見ていてわかった?
どうしてあの指示がでたのかわかった?
ナド確認しながら
私が指示確認している間に
ちゃんと自分がやれる事を探して動いてくれた
3年生に感謝しながら

最後
まだうとうとしているKさんに
「もう、大丈夫だよ」と心から言えた

ばたばたはしなかった
でも心の中でばたばたしていた

もう上に立つべき人であるのに
急変はやっぱりまだ慣れない

でも『慣れていない』じゃすまなくて
自分が上である以上冷静に次を考えて進まなきゃいけない
もし出血だったらもっと慌ただしい事になっただろう

わたわたしなくてよかった
下のコが冷静でいてくれてよかった
なによりも
Kさんが大事にいたらなくてよかった

私じゃなかったら・・・
そう思う失敗がなくてよかった

梗塞がはやく改善されますように

コメント

滴

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