24時間以内に病院へ行っていない状態での死亡は
警察の検死が入る
事件性がないかどうかを見るためだ

まだ暖かかったおじいちゃんは
検死官がひっくりかえしながらすみずみ診ている間にどんどん冷たくなっていたという

集まってきた近隣の親戚一堂
悲しむまもなく家中の掃除をはじめる

おばあちゃんはぽつんと検死を見ていたらしい

朝一番の新幹線で、富山に向かったご両親を追いかける形で
車に荷物を積み込んで、夕方富山に向かった

「祖父が亡くなって、両親は実家へ帰ってます」
そう言っても
「あらそう?でも勝手にやってていいでしょ?」なんて言ってお教室に入ってく生徒さん(陶芸教室のおばちゃん達)

お義母さんの親じゃないからいいとか思ってるのかな
最悪だと思いながら
それを横目に美容院でぼさぼさの髪を直してもらいにいった
(旦那も私も、式に出られないくらいぼさぼさでした)

それから、お義父さんが作った骨壷を持って
8時間かけて富山へ向かった
(たまたま人に頼まれて作ってあった骨壷のスペアがあったらしい)

旦那はあまり多くを語らない
おじいちゃんの死も、きっと旦那なりに悲しいのだろうけれど
一度も涙をみせなかった

「90まで生きたんだもん。大往生だよ・・・」

義母にはかなり厳しかった(いじめてたらしい)と言っていたし
長男である義父には、大学の学費を一切払わなかったという話も聞いていたけど
直系の孫である旦那はすごくかわいがられているように思えた

結婚の挨拶に行ったときも
結婚後の報告に行ったときも

昔、2人で黒部に旅行に行ったときも
私は当時存在を隠されていたので、近くのビデオ屋さんで待ってたけど
旦那は1時間くらい「近くまで来たから」っておじいちゃんたちのとこにいた

旦那なりにも、とても2人を大切にしていたと思う

4時に実家を出て、本家に着いたのは夜中の12時を回っていた

「みんな、お嫁さん見たいって、さっきまで待ってたのよ」
そんなこと言われても・・・と思いつつ

おじいちゃんの顔を見に行く

おじいちゃんは、検死の間に死後硬直がきてしまったらしく
口がしっかりしまらなくなってしまっていた
顔や口の周りに赤いものがついていて
一瞬血かとぎょっとしたが
それは直前まで飲んでいたと思われるトマトジュース

ひげは伸びっぱなしで
目やにもびっしりで
「4ヶ月お風呂入ってなかったんだって」という義母の言葉に
やっぱり、お正月の時にちゃんと拭いてあげたかったと思った

残されたものの、エゴだってことはわかってる
でも・・・後悔ばかりが残る

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滴

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