喪主が義父なので
喪主の家族という立場での出席
朝から準備に追われる
人が多くなる前にと
こっそり祖父の顔を拭かせてもらった
トマトジュースと目やにを綺麗にしたくて
いじめられていたせいもあってか、義母は
「よく死体なんて触れるわねぇ」と怪訝そうにしていたけれど
死んでいる人間より、生きている人間のほうが汚いと私は思う
おばあちゃんも、義父も
葬儀屋さんとの話し合いで忙しくしていて
まだ仕事のなかった私は、居間に取り残されている祖父のそばにいた
生前、とても寂しがりな人だったように思う
祖母が庭いじりに出て、部屋からいなくなると大声で探したり
買い物にいくのを渋ったりという話も聞いていたし
お正月のときも、祖母が旦那と買い物に行ってしまい
私と祖父の2人になったら
寂しくなったのか、寒いといって開けなかった台所へのふすまをちょっとあけてこちらをのぞいてみたりしていた祖父
一人にするのはしのびなくて
そばに座っていた
傍にいるうちにと思って
顔を綺麗にしはじめたのだが・・・
結局、しっかり綺麗にできないまま、ほかの仕事に呼ばれてしまった・・・・
ぞくぞく集まってくる親戚に
はじめましての自己紹介をしながらお茶を出す
喪服にと持ってきたオーガンジー素材のスカート
カジュアルすぎると言われてしまって
駅に妹さんを迎えに行くついでに、黒いパンツを買いなおした
大人達の想い出話に入ることもできず
ただもくもくとお茶碗を洗う
相続の話し合いや、おばあちゃんの今後
そんなとこにいける立場でもないし
午後になり
葬儀が始まった
それぞれ役割分担され
私は裏方に徹した
でも・・・葬儀屋さんのお支度を手伝いたくて
旦那のいとこの看護師2年目の子もいることだし
2人でお手伝いできないものかと義母にお願いしたが
「富山では、お手伝いはしないのよ」といわれてしまい断念した
栃木の叔父の葬儀では
親類がめいめいに足袋をはかせたり
身体を拭いたり
それこそ全員で一度身体に触れて、送り出した
土地柄があるから、それに従わないといけない
それはわかるけれど
技術があるのに使えない・・・
見ているだけだなんて
30度を越す春の猛暑の中
親族に見えないように布団の中でお支度を整えていく葬儀屋さん
たった一人での作業は1時間をゆうに越えた
看護師のいとこさんも
私と同じ気持ちだったと後から聞いて
「一緒に葬儀屋さんが来る前に、おひげとか剃ってあげたかったね」と言い合って
結局、出棺後、葬儀会場でお通夜の夜はご遺体と泊まるのだということだったので
そのいとこさんと2人で、夜、こっそり棺をあけ
目やにを綺麗にぬぐうことができた
お通夜の受付で
お香典の処理を頼まれた旦那の横でお香典を糸でつなげていく
名前は後で控えるとして
お香典の袋に番号を振り、番号ごと糸でつなげていく
お香典泥棒を防ぐため
中から一部抜いても、全部つながっているから盗みにくいということらしい
もくもくときりで穴を開け
糸でつなげていく
家族は悲しむ暇もない
義父も義母も泣いてる暇もない
現実味がないらしく、祖母も一生懸命笑って来客を迎えている
式は滞りなく終わり
本家にもどって接客をした
富山では、葬儀から1週間は精進料理らしい
肉・魚は一切禁止で、野菜中心の生活になる
昔は49日間だったらしい
いとこたちと軽く料理をしている中で
三重県に嫁いだ叔母と、今現在千葉にいる義母だけが
「ツナくらいいいでしょ?」「ハムくらいないとねぇ」といって
肉や魚をこっそり使っていた・・・
旦那といとこたちはおじいちゃんの傍で一夜をすごすらしく
私は妹さんと義母と、義母の実家のほうに泊まらせてもらうことに
旦那の着替えと洗面具を持って
いったん葬儀場に戻ると、すでにいとこや旦那はできあがっていた・・・
2年目看護師であるYちゃんは
「大先輩!これからもよろしくお願いします!」などと丁寧にご挨拶してくれて
(後から聞いた話だが、私に会うのすごい緊張していたらしい)
私ごときに気を使わなくてもと思ったが
1年目をすごした職場ではそうとういじめが合ったらしい
2年目は公立病院に再就職したとかで
「まだぺーぺーなんです」と言う彼女ではあったけど
いろいろ話をしていて「できる」タイプの子だろうと思った
私は年数だけいってる駄目看護師なので・・・
でもなんかあったら力になるよなんていいつつ
盛り上がってるのを横目に帰った
おじいちゃんもあんなににぎやかなら
寂しくないだろうなと思った
喪主の家族という立場での出席
朝から準備に追われる
人が多くなる前にと
こっそり祖父の顔を拭かせてもらった
トマトジュースと目やにを綺麗にしたくて
いじめられていたせいもあってか、義母は
「よく死体なんて触れるわねぇ」と怪訝そうにしていたけれど
死んでいる人間より、生きている人間のほうが汚いと私は思う
おばあちゃんも、義父も
葬儀屋さんとの話し合いで忙しくしていて
まだ仕事のなかった私は、居間に取り残されている祖父のそばにいた
生前、とても寂しがりな人だったように思う
祖母が庭いじりに出て、部屋からいなくなると大声で探したり
買い物にいくのを渋ったりという話も聞いていたし
お正月のときも、祖母が旦那と買い物に行ってしまい
私と祖父の2人になったら
寂しくなったのか、寒いといって開けなかった台所へのふすまをちょっとあけてこちらをのぞいてみたりしていた祖父
一人にするのはしのびなくて
そばに座っていた
傍にいるうちにと思って
顔を綺麗にしはじめたのだが・・・
結局、しっかり綺麗にできないまま、ほかの仕事に呼ばれてしまった・・・・
ぞくぞく集まってくる親戚に
はじめましての自己紹介をしながらお茶を出す
喪服にと持ってきたオーガンジー素材のスカート
カジュアルすぎると言われてしまって
駅に妹さんを迎えに行くついでに、黒いパンツを買いなおした
大人達の想い出話に入ることもできず
ただもくもくとお茶碗を洗う
相続の話し合いや、おばあちゃんの今後
そんなとこにいける立場でもないし
午後になり
葬儀が始まった
それぞれ役割分担され
私は裏方に徹した
でも・・・葬儀屋さんのお支度を手伝いたくて
旦那のいとこの看護師2年目の子もいることだし
2人でお手伝いできないものかと義母にお願いしたが
「富山では、お手伝いはしないのよ」といわれてしまい断念した
栃木の叔父の葬儀では
親類がめいめいに足袋をはかせたり
身体を拭いたり
それこそ全員で一度身体に触れて、送り出した
土地柄があるから、それに従わないといけない
それはわかるけれど
技術があるのに使えない・・・
見ているだけだなんて
30度を越す春の猛暑の中
親族に見えないように布団の中でお支度を整えていく葬儀屋さん
たった一人での作業は1時間をゆうに越えた
看護師のいとこさんも
私と同じ気持ちだったと後から聞いて
「一緒に葬儀屋さんが来る前に、おひげとか剃ってあげたかったね」と言い合って
結局、出棺後、葬儀会場でお通夜の夜はご遺体と泊まるのだということだったので
そのいとこさんと2人で、夜、こっそり棺をあけ
目やにを綺麗にぬぐうことができた
お通夜の受付で
お香典の処理を頼まれた旦那の横でお香典を糸でつなげていく
名前は後で控えるとして
お香典の袋に番号を振り、番号ごと糸でつなげていく
お香典泥棒を防ぐため
中から一部抜いても、全部つながっているから盗みにくいということらしい
もくもくときりで穴を開け
糸でつなげていく
家族は悲しむ暇もない
義父も義母も泣いてる暇もない
現実味がないらしく、祖母も一生懸命笑って来客を迎えている
式は滞りなく終わり
本家にもどって接客をした
富山では、葬儀から1週間は精進料理らしい
肉・魚は一切禁止で、野菜中心の生活になる
昔は49日間だったらしい
いとこたちと軽く料理をしている中で
三重県に嫁いだ叔母と、今現在千葉にいる義母だけが
「ツナくらいいいでしょ?」「ハムくらいないとねぇ」といって
肉や魚をこっそり使っていた・・・
旦那といとこたちはおじいちゃんの傍で一夜をすごすらしく
私は妹さんと義母と、義母の実家のほうに泊まらせてもらうことに
旦那の着替えと洗面具を持って
いったん葬儀場に戻ると、すでにいとこや旦那はできあがっていた・・・
2年目看護師であるYちゃんは
「大先輩!これからもよろしくお願いします!」などと丁寧にご挨拶してくれて
(後から聞いた話だが、私に会うのすごい緊張していたらしい)
私ごときに気を使わなくてもと思ったが
1年目をすごした職場ではそうとういじめが合ったらしい
2年目は公立病院に再就職したとかで
「まだぺーぺーなんです」と言う彼女ではあったけど
いろいろ話をしていて「できる」タイプの子だろうと思った
私は年数だけいってる駄目看護師なので・・・
でもなんかあったら力になるよなんていいつつ
盛り上がってるのを横目に帰った
おじいちゃんもあんなににぎやかなら
寂しくないだろうなと思った
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